新聞における保存性

今日の日本では、様々な媒体による報道が行われている。主たるものでは「音声(ラジオ)」「映像(テレビ)」「文字(新聞)」「総合(インターネット)」であろう。

 

これらの媒体の中で、唯一保存が効く物がある。それが「新聞」だ。テレビ番組やインターネットも保存できる気もするが、実は長期的保存には向かない。

 

テレビ番組などを録画し、DVDやSDカードなどに保存しても、それらが使用出来ない再生機器が出現した場合、それらは再生出来なくなる。これを考えると映像の保存は長くても50年だろう。

 

インターネットも同様で、アップロードされた情報がサーバーの閉鎖によって閲覧できなくなったらおしまい。再度アップロードしようにも著作権問題がおきる、。クラウド保存や端末保存の手段もあるが、クラウド保存もサーバーの閉鎖で消えてしまうし、端末保存も端末が破壊されてはおしまいだ。

 

しかし、紙媒体である新聞は違う。コピーができ、なおかつ数百万世帯に配られるので火災等にあってもどこかに1部は残る。また、時を経ても原本や配布されたものの閲覧は可能で、サーバーの閉鎖や再生機器の変更による損害は生じない。

 

これが「新聞における保存性」だ。この保存性こそが紙媒体最大の強みであるといえよう。ネットによる情報社会の中でも未だ根強い人気を持つのは「保存」の観点であったのだ。

 

紙媒体のみにしかできない「保存」。利便性と保存性を生かした情報社会の構築が必要だ。